こんにちは。医学部進級・医師国家試験対策の個別指導塾 MediE(メディエ) です。
2026年度マッチングの中間公表は9月25日(金)14時です。前日の9月24日(木)14時が中間公表前の締切で、この時点の登録内容が集計されます。
中間公表では、各研修プログラムを第1希望に登録している参加者の人数が公表されます。自分の本命に何人が集まっているかが、数字として見える。6年生にとって、この日は年間で最も動揺しやすい日です。
そして毎年、この数字を見て順位を入れ替え、結果的に損をする人が一定数出ます。
先に結論を書きます。中間公表を見て、上位の希望順位を下げてはいけません。この記事では、その理由と、では中間公表を何に使うべきなのかを整理します。
中間公表前後のスケジュール
9月24日(木)14時:中間公表前締切
この日までに、なるべく希望順位登録を済ませておく必要があります。集計のため、参加者側の希望順位登録操作が一時的に停止されます。
これは最終締切ではありません。操作再開後から最終締切までの間、何回でも登録・変更ができます。ただし、この時点で登録していないと中間公表の集計に反映されません。
9月25日(金)14時:中間公表
参加者側も病院側も、同じ情報を見ます。
10月8日(木)14時:希望順位登録の最終締切
システム時刻が14時になると同時に、作業途中であっても打ち切られます。
10月22日(木)14時:組み合わせ結果発表
なぜ順位を下げてはいけないのか
理由は、マッチングのアルゴリズムの構造にあります。
マッチングは、経済学で「安定結婚問題」として知られるアルゴリズムを採用しており、参加者の希望が優先されるように設計されています。大まかには、全参加者の第1希望に基づいて仮の割り当てが行われ、定員を超えたプログラムでは病院側の順位表に従って一部が外れ、外れた参加者は自動的に第2希望のプログラムで再検討されます。これを繰り返して組み合わせが確定します。
ここから、2つの重要な結論が出ます。
第1希望で外れても、第2希望以降で不利にならない
「第1希望に落ちた人」として扱われることはありません。最初からその順位で検討されたのと、まったく同じ結果になります。つまり、人気プログラムを第1希望に書くことのリスクは、実質的にゼロです。
書かなければ、可能性はゼロになる
中間公表を見て本命を第2希望に下げたとします。もし第1希望に書いたプログラムにマッチすれば、本命は永久に検討されません。そこで確定して終わりです。
整理すると、順位を下げて得られるものは何もなく、失うものだけがあります。これは戦略の巧拙ではなく、仕組み上そうなっているという話です。
そもそも、中間公表の数字は「倍率」ではない
「第1希望者が定員の3倍いる」という数字を見ると、3倍の倍率に見えます。しかし、これは倍率ではありません。理由が3つあります。
理由1:9月24日時点のスナップショットにすぎない
最終締切は10月8日です。中間公表から最終締切まで、2週間あります。この間に登録する人、変更する人が多数います。中間公表の数字は、締切時点の数字とは別物です。
そして皮肉なことに、この2週間で数字を動かす最大の要因が「中間公表を見て順位を変える人」です。人気に見えたプログラムから人が抜け、空いて見えたプログラムに人が流れる。中間公表の数字をそのまま信じて動くと、結果的に逆張りの逆張りをすることになります。
理由2:公表されるのは第1希望の人数だけ
実際の組み合わせは、第2希望以降も含めて決まります。第1希望者が定員に満たないプログラムでも、他から流れてきた人で埋まることは普通にあります。逆に、第1希望者が定員を超えていても、そのうち何人が最終的にそこを第1希望のままにするかは分かりません。
理由3:病院側の順位が見えない
マッチングは双方向です。参加者が何人集まっているかと、その中で自分が病院側の順位表の何位にいるかは、まったく別の話です。第1希望者が定員の3倍いても、自分が病院側の順位で上位にいれば通ります。この情報は公表されないため、人数だけを見て自分の可能性を推測することはできません。
では、中間公表は何に使うのか
使い道はあります。ただし、上位の順位を見直すためではなく、順位表の「下」を点検するためです。
順位表の長さを点検する
登録しているプログラムがどれも第1希望者過多で、しかも順位表が2つや3つしかない。この場合、アンマッチの可能性を現実的に考える必要があります。
やるべきことは、上位を下げることではありません。選考を受けたのに登録していないプログラムがないかを確認し、あれば下位に追加することです。上位はそのまま、下に足す。これが唯一の正しい調整です。
注意点として、希望順位に登録できるのは選考(採用試験)を受けた病院のプログラムだけです。いまから新しい病院を追加することはできません。順位表の長さは、夏までの行動量で既に決まっています。
アンマッチだった場合の初動を、先に決めておく
これは順位表の話ではありませんが、中間公表を見て不安になった人にこそ勧めたい準備です。
10月22日にアンマッチだった場合、二次募集を行っている病院を自分で探し、直接連絡を取ることになります。ここでの速さが結果を左右します。心情的につらい局面で、落ち込んで動けない数日が最も高くつきます。
「もしアンマッチだったら、まずどこを見て、誰に相談するか」を9月のうちに決めておく。それだけで、10月22日以降の動きがまったく変わります。この準備は、順位を下げることと違って、失うものが一切ありません。
中間公表の日に、やってはいけないこと
同級生と数字を見比べて決めない
中間公表の日、周囲では数字の話が飛び交います。「あそこは埋まってるらしい」「ここは意外と空いてる」。この会話は、順位表を歪める最大の要因です。
他人にとっての最適な順位表と、自分にとっての最適な順位表は違います。そして前述のとおり、そもそも中間公表の数字は最終的な結果を予測しません。他人の推測を根拠に自分の2年間を決めることになるという点を、思い出してください。
その日のうちに順位を変えない
どうしても順位表を見直したくなったら、最低でも一晩置いてください。公表直後の動揺した状態で操作するのが、最も後悔しやすいパターンです。最終締切は10月8日で、2週間の猶予があります。
「行く気のない病院」を保険で足さない
不安から、下位に行く気のないプログラムを追加したくなります。しかしマッチング協議会は「入職(研修)しても良いと思う研修プログラムのみ登録」と明記しています。
登録した以上、そこにマッチする可能性があります。行く気のない病院にマッチすることは、アンマッチより悪い結果になりうるという点を、追加する前に一度考えてください。
結局、順位はどう決めるべきか
中間公表の数字を排除したうえで残るのは、シンプルな問いです。2年後の自分が、どこで何をできるようになっていたいか。
救急外来でファーストタッチを任されるのか。上級医が常時いる体制なのか。手技をどの程度経験できるのか。当直回数と休みの取り方は持続可能か。見学のときにメモを取っていれば、いま読み返してください。数字ではなく、そこに答えがあります。
マッチングは、駆け引きの場ではありません。制度そのものが「正直に希望を述べた人が最も良い結果になる」ように設計されています。難しいのは戦略ではなく、自分が本当はどこに行きたいのかを、周囲のノイズの中で見失わないことのほうです。
よくある質問
Q. 2026年度マッチングの中間公表はいつですか?
2026年9月25日(金)14時です。前日の9月24日(木)14時が中間公表前の締切で、この時点の登録内容が集計されます。
Q. 中間公表では何が分かりますか?
各研修プログラムを第1希望に登録している参加者の人数です。参加者側も病院側も同じ情報を見ます。病院側が参加者をどう順位づけしているかは公表されません。
Q. 中間公表で第1希望者が定員を超えていたら、順位を下げるべきですか?
下げるべきではありません。マッチングは参加者の希望が優先されるアルゴリズムを採用しており、第1希望で外れても第2希望以降で不利になることはありません。順位を下げても得はなく、本命に行ける可能性を失うだけです。
Q. 中間公表の数字は倍率ですか?
倍率ではありません。9月24日時点のスナップショットにすぎず、最終締切の10月8日までに登録・変更する人が多数います。また第1希望の人数のみが公表され、第2希望以降からの流入は反映されていません。病院側の順位も見えません。
Q. 中間公表の後も希望順位は変更できますか?
できます。集計のために操作が一時停止されますが、再開後から10月8日(木)14時の最終締切まで、何回でも登録・変更が可能です。
Q. 中間公表を見て何かすべきことはありますか?
上位の順位は変えず、順位表の長さを点検してください。選考を受けたのに登録していないプログラムがあれば、下位に追加するのが唯一の正しい調整です。ただし、行く気のないプログラムを保険として追加するのは避けてください。
Q. 選考を受けていない病院を、いまから順位表に追加できますか?
できません。希望順位に登録できるのは、選考(採用試験)を受けた研修病院のプログラムに限られます。
Q. アンマッチが不安です。何を準備すればよいですか?
10月22日にアンマッチだった場合の初動を、先に決めておくことです。二次募集を行っている病院を自分で探して直接連絡を取ることになるため、どこを見て誰に相談するかを9月のうちに決めておくと、動き出しが早くなります。
おわりに
9月25日の午後、順位表を開きたくなったら、この記事を思い出してください。上位は動かさない。下位の抜けだけ点検する。それ以外は何もしない。これが、中間公表の日にとるべき行動のすべてです。
そして翌週からは、卒業試験と国試対策に戻ってください。10月8日の最終締切、10月22日の結果発表、11月2日から始まる国試の出願。6年生の秋は、判断すべきことが多すぎます。判断を減らせるところは、減らしておくのが賢明です。
MediEは「教えない、導く。」をモットーに、医学部の進級対策・CBT・医師国家試験対策を専門とする個別指導塾です。マッチングと卒業試験と国試対策が重なるこの秋を、どう配分して乗り切るか。一人で抱え込む前に、一度ご相談ください。
本記事は2026年9月時点で医師臨床研修マッチング協議会が公表しているスケジュールに基づいて作成しています。日程・手続きは変更される場合があるため、最新かつ正確な情報は必ず協議会の公式サイトでご確認ください。