こんにちは、みずきです。今回は、「医師国家試験で浪人してしまった」という方に向けて、宅浪にするか、それとも予備校に通うかについてお伝えします。
広く浅くお伝えするので、更に深い話を知りたい方は、各社の予備校のWEBサイトに飛んでいただければいいかなと思います。
1.医師国家試験対策で【宅浪】を選ぶ2つのメリット
宅浪のメリットは主に2つです。
- コストがかからない(予備校の教材費くらい)
- 時間の自由度が高く、スケジュールに縛られない
1-1.コストがかからない(予備校の教材費くらい)
1番のメリットはコストがかからないこと。かかるとしても予備校の教材ぐらいです。medu4とかはかなり安く教材を売っているので、それで満足できるのであれば年間で十何万ぐらいで済みます。
1-2.時間の自由度が高く、スケジュールに縛られない
あと、時間の自由度が高いです。自分が何時に寝て何時に起きるっていう風に決められる人とかは、別に夜型でもいいわけです。昼間寝て夕方起きてっていうのも別にOKです。
結論、自分でサイクルを作れる人は宅浪に向いています。また、「苦手分野は自分で今ここでやろう」「得意なところはちょっと薄くでいいや」みたいに、自分でプランを立てられる人は特にいいんじゃないかなと思います。
2.医師国家試験対策で【宅浪】を選ぶ3つのデメリット
宅浪のデメリットは3つで、主にメリットの裏返しです。
- 他者に自己管理をしてもらえない
- 孤独のためモチベーション維持が大変
- 周囲に相談できず情報収集が難しい(予備校教材選びなど)
2-1.他者に自己管理をしてもらえない
予備校に通わない宅浪のデメリットに限定をすると、「自分でプランニングできない」「自己管理をしてほしい」っていう人は間違いなく宅浪は向いていません。
宅浪で自己管理をしてもらうのは難しいのですが、一応、XなりのSNSやSlackとかDiscordとか、あとLINEのグループチャットを利用してさまざまなコミュニティを見つけて自分から連絡する方法もあります。
または、MediEなどの「自宅にいながらにして個別指導を受けられる」プランがある予備校を利用することもおすすめです。TECOMも同じようなプランがあります。メディックスペースも宅浪生だけど予備校の授業を受けられます。(※正確には宅浪とは違うかもしれませんが…)
2-2.孤独のためモチベーション維持が大変
さらに、一人で孤独でやる場合、モチベーションの維持がすごく難しいです。悶々としながら今やってることが合ってるかもわからない、合ってたとしても、国家試験の合否を見た日でないと正しかったかどうか教えてくれる人がいないわけです。Discordなり、Slackでの仲間は、医学生の指導を生業にしている医師国家試験の合格へ導くプロではありません。
2-3.周囲に相談できず情報収集が難しい(予備校教材選びなど)
最後に、予備校の教材で何を選んでいいかわからない時に相談する相手がいないことです。自分でプランニングして色んな話を聞き、財力があれば全部買ってその中から自分で選べばいいですが、決め打ちしたい人は十分な情報が得られにくいです。
3.医師国家試験対策で【予備校】に通う3つのメリット
予備校のメリットは主に3つです。
- 構造化したカリキュラムがあり学習に集中できる
- わからないことがあれば質問ができ疑問を解消できる
- 周囲から影響を受けてモチベーションが維持しやすい
3-1.構造化したカリキュラムがあり学習に集中できる
オフラインの集団の予備校であれば、MECとメディックスペースは構造化したカリキュラムがあります。年間を通したカリキュラムがあり、それに従えばゴールに向かうので、「何とかしてくれる」という安心感があります。
対してMediEは、各社の予備校のテキストを使って、「MECを使っているなら、4月はこれ、5月はこれ」「秋になったらこれ」「冬になったら、逆にmedu4使って究極マップしましょう」と、個別に様々なやり方でプランニングしています。
3-2.わからないことがあれば質問ができ疑問を解消できる
予備校に通うほとんどの人が重視してるポイントですね。わからなかった時にすぐ聞ける人がいる環境かどうか。講師だけじゃなくて勉強する仲間も含めてです。
行けば誰かいるので、その時に不安や疑問点を話せば聞いてくれる、返ってくる人がいる。人と人とのつながりは心理的に大きなメリットがあります。
3-3.周囲から影響を受けてモチベーションが維持しやすい
「あの人は今ここまでやっている」「あの人はまだここまでしかできてない」「あいつには勝ちそう」など、自分の中のモチベーションの維持に役立てることができます。これも人がいるからこそのメリットです。
4.医師国家試験対策で【予備校】に通う3つのデメリット
予備校のデメリットは主に2つです。
- 高額な費用がかかる
- 固定のスケジュールが多く柔軟な対応が難しい
- 教材の縛りがある
4-1.高額な費用がかかる
お金かかるのはどうしようもありません。予備校、特に医師国家試験の予備校は一等地にあり、かつ医者と事務員を雇っているため、家賃と人に多くのお金がかかります。それ以上の恩恵を受けられるから、この価格設定にしてあるので、それを良しとする、安いと思う、もしくは別に高いと思わないっていう方でないと合っていないかもしれません。
4-2.固定のスケジュールが多く柔軟性な対応が難しい
「予定が決まっていることが嫌」という人は絶対に向かないです。
「この授業、受けなくてもいいかも」となった場合、インストラクター(もしくはサポーター、MediEだとカウンセラーと呼ぶ)の方を頼ってどうすれば良いか聞けば良いです。ただ、「じゃあこの授業になんで私はお金を払ってるのか?」となるので、それが嫌であれば合わないです。
それであれば宅浪などを選び、予備校の教材を買って、いつでも質問できるMediEなどの環境を作るのが一番スッキリします(宣伝みたいになりますが)
4-3.教材の縛りがある
例えばMECに通ってるけど、秋口になって、「TECOMの教材が気になる」となっても、言い出しにくかったりします。こっそりやるにしても、どうやってプランニングすればいいかわからなくなります。
MediEの場合は、秋口までMECを使い、冬からはmedu4、などの変更ができますが、普通の通学だとこのようなデメリットがあります。
5.宅浪と予備校それぞれに向いている人の特徴
この記事は、最低でも24歳以上の大人の方が見ているはずなので、自分とはなんたるかがわかってる人であろうというのを大前提でお伝えします。
5-1.宅浪に向いている人の2つの特徴
- 自分で計画を立てて遂行することが得意な人
- 自宅やカフェなど一人で集中できる人
自宅学習が向いてる人は、自己管理が得意で、自分で計画立てて一貫してそれに従える人です。また、自分で教材を選んで理解する能力がある人です。静かな環境で集中できる、自宅ないしは図書館とかカフェなどで自分でできる人は向いています。
5-2.予備校に向いている人の3つの特徴
- 構造化された環境の中で学習ができる人
- 他の人との交流が好きな人
- 講師からの直接フィードバックを望んでいる人
予備校は、カリキュラムや時間割に沿って勉強することが得意な人、他の人との交流も含め、人が好きという人が向いています。自分の今までを振り返って、人と会うことで生まれる何かをプラスに感じているという経験をしてきた人だとより良いです。「ここに困っています」「こういうこと質問したいです」という時の講師とかカウンセラーの人達からの直接フィードバックを望んでいる人も向いています。
6.【通塾向け】予備校の選び方
通塾をするということを前提で、MEC、メディックスペース、MediEの3社について特徴と向いている人・向いていない人をお伝えします。TECOMは自宅にいながらのオンライン通塾がありますが今回は除きます。
今から述べる内容は人から話を聞いたこと、Webサイトを見てまとめてることなので、必ず自分の目で見て聞いてお確かめください。
7.MECの3つの特徴
MECの特徴は主に3つあります。
- 医学生指導の実績が豊富な講師が多い
- 効率的な学習システムと相談できる人がいる
- コースが豊富
7-1.医学生指導の実績が豊富な講師が多い
MECの特徴は、なんといっても実績のある講師陣です。
講師陣だけでなく、カウンセラー・バックヤードの方々まで、目の前に出てくる先生達だけでなく裏方の方々も実績があります。
7-2.効率的な学習システムがある
カリキュラムが緻密に計算されており、多角的に個別に合わせたプランを提供してもらえます。
ラーニングインストラクター(相談役)もおり、色々とお話を聞いてくれたり、プランニングしてくれる方がいるのは良いところです。MediEではカウンセラーと呼びますが、医師講師ではないことを指します。
7-3.コースが豊富
スタンダードプランから様々なプランがありオプションも多いため、自分の適正に合わせて選ぶのが好きな人にも向いています。合わせて、ラーニングインストラクターに相談をすれば、一番最適なプランでゴールまで辿り着けます。
まとめると、MECの通学に向いてる人は、「実績のある人から学びたい」「効率的な学習システムが欲しい」「ラーニングインストラクターという相談できる相手が欲しい」更には、一番人が多いので「人が沢山いるところがいい」いわゆる同級生や同じく浪人して医師国家試験を目指す人が近くに沢山欲しい人が向いています。
向いてない人は「宅浪で低コストがいい」「プラン1個で、何とかしてほしい」という人です。また、人付き合いが苦手だと、大人数がいるところは難しいかもしれません。逆に孤独になる可能性もあります。
8.メディックスペースの3つの特徴
メディックスペースの特徴は主に3つあります。
- 柔軟な受講スタイル
- 経験豊富なスタッフ陣
- メディックメディア出版の書籍を使える
8-1.柔軟な受講スタイル
教室に入ってもいいし、Zoomでどこにいてもいいというスタイルです。「ちょっと今日欠席してどうしても自宅からじゃないとダメです」「雪降って交通機関が麻痺しています」という時に自宅でも学べるメリットがあります。
MediEもそうですが、Slackで質問すると、清澤先生や盛永先生など講師陣に質問したら、かなり早い段階で質問の回答が返ってくるようです。
8-2.経験豊富なスタッフ陣
大手の他社にいた人が集結してるところもあるので、10年・20年前からの実績っていうのが実はメディックスペースは蓄積されていることになります。
8-3.メディックメディア出版の書籍を使える
同じビルの中にメディックメディアも入っており、『病気がみえる』『薬がみえる』などの「〇〇がみえる」などの書籍は全部使えるようです。
逆に、教室が今のところ東京の青山にしかないため、そこに行くのが難しいって人はどうしてもメディックスペースには向いていないかもしれません。また、カリキュラムに沿って授業が行われるので、もう少し柔軟にしてほしいっていう人は向かない可能性もあります。
9.MediEの4つの特徴
MediEの特徴は主に4つあります。
- どの教材でも対応可能でき柔軟性が高い
- 自習室で講師やカウンセラーが管理してくれる
- 講師がいない時間はSlackでいつでも質問できる
- 講師と生徒に壁が少ない
9-1.どの教材でも対応可能でき柔軟性が高い
教材はMECでも、Q-Assistでも、medu4でも、MACでも、TECOMでも、何でも対応します。
例えばmedu4を使っている場合、「何月までにこの教材をやり抜けましょう」など目標を設定します。
9-2.自習室で講師やカウンセラーが管理してくれる
講師が自習室で「今ここどう?」と、見回りしながら声を掛けていくことが多いです。「そこで困ってるんだったら週1で月曜日は僕とマンツーマンで口頭試問やる日にしましょう」といった感じで時間を取り、1年間回っていくスタイルです。そんな柔軟性の高さがMediEの売りです。
また、カウンセラーがもう一人教室内にいるので、ルーティンに沿ってないことがあったら、「どうなっていますか?」と連絡を入れるようにしています。少ししつこいかもしれませんが、管理を徹底していきます。
9-3.講師がいない時間はSlackでいつでも質問できる
医師講師がいない日や時間帯であってもSlackで連絡してもらえれば、「次どうしてもこういうこと聞きたいのでお願いします。」と先に言ってもらったり、分からない問題があったらSlackに投げて疑問を解消できます。もちろん、「ちょっとこの問題は長いし、難しいから明日授業の時間になってからにするね。ごめんね」ということもあるかもしれませんが、とりあえず何か投げてもらえばレスはすることになっています。
9-4.講師と生徒に壁が少ない
講師が身近に感じられるのがMediEの一番いいところです。MECだと授業が終わったらその後に質問っていうのはあったとしても、常に先生が近くにいるとか、一緒のトイレに並んで挨拶するみたいなのはあんまりないです。昔、TECOMはありましたが、そういうのは他の予備校だとあんまりなく、MediEぐらいしかないかと思います。
自習室では講師1対生徒10が限界なので少人数です。なので自分と性格が合わない人が生徒同士でいたら、MediEは向いていない可能性があります(今の所、そういうのはあまりないです)運営側が対策していますが、どうしても「あいつ嫌い」「あの人の顔見たくない」となると厳しいかもしれません。
10.まとめ:宅浪か予備校か、どの予備校にするかは、自分の学習スタイルとニーズを考えるべき
今回の記事では、浪人してしまった人に対して、宅浪にするか、予備校に通学するか。通学するのであれば、予備校のどこに通うのがいいのかということをお伝えしました。
自分は自己管理が得意か、もしくは外部の行動とサポートを必要とする人なのか、自分に聞いてください。過去の自分と照らし合わせて、今の自分と照らし合わせて、未来の自分はどうなんだろうっていうのを考えてもらいたいなと思います。
また、経済的な側面も合わせて考える必要があります。ない袖は振れないので、借金してでも行くっていう覚悟があるなら予備校に通った方がいいです。そこまでしなくても良いと思うなら宅浪でも良いですし、宅浪しながら格安の個別指導を取るのもありです。
予備校への通塾を検討している人は、必ず自分の目で聞いて、見て選んでみてください。