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Post CC OSCE 練習シート 52 歳 男性

目次

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課題シート

【課題シート 1】
あなたは初期研修医です。外来にやってきた以下の患者さんを診察してください。
〇〇△△ 52 歳 男性
主訴:左下腹部痛

【課題シート 2】
身体所見は以下の通りです。追加の診察を行なってください。
意識は清明。身長 164cm、体重 65kg。体温 36.5℃。脈拍 70/分、整。血圧 156/98mmHg。呼吸数 14/分。SpO2 97%

【課題シート 3】
指導医にこの患者について報告してください。

患者役用シート

O(onset 発症様式):今朝、トラック内で就寝中に突然左の背中(腰背部)から鼠径部にかけての激痛が走った。次第に(数時間内に)増悪したため救急車で来院。
P(palliative/provocative 増悪・寛解因子):とくになし
Q(quality/quantity 症状の性質・ひどさ): 痛いときは我慢できない痛さ。のたうち回っていた。ただし治まるときもある。
R(region/radiation 場所・放散の有無):左の腰の上あたり。
S(severity/associated symptom 程度・随伴症状):冷汗、悪心嘔吐。
T(time course 時間経過):今朝から。今は少し治まっている。
P(past medical history 既往歴):高血圧
A(allergies アレルギー):とくになし
M(medication 服薬歴):降圧薬
H(hospitalization 入院歴・手術歴):入院・手術はしたことがない。輸血歴なし
U(urinary 排尿):不明
G(gastrointestinal 消化器症状・排便・食欲・体重変化):便秘、下痢、血便なし。食欲は変わらない。体重変化なし
S(sleep 睡眠):変わりはない
F(family 家族歴):特記事項なし
O(OB/GYN 妊娠歴・月経歴):―
S(social history 喫煙歴・飲酒歴・職業・趣味・渡航歴・ストレスなど):
飲酒:なし
喫煙:なし
職業:長距離トラック運転手
S(sexual history 性的活動):―
解釈モデル:痛いからどうにかして

現 症:眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。
心音は異常所見なし、呼吸音も異常なし。
腹部は平坦、軟で、反跳痛も認めない。肝・脾を触知しない。
左側の肋骨脊柱角に叩打痛を認める。
その他身体診察で得られる所見はない。

ポイント

中年男性の左下腹部痛、ちょっとヒヤッとしそうですがショックバイタルではないことを確認して一安心といったところです。
左下腹部痛ということでお腹の疾患を想定するかもしれません。そうなると見逃してはならない疾患としてまずはお腹全体のものは消化管穿孔・上腸間膜動脈閉塞症・急性腹膜炎・腹部大動脈破裂・イレウスなどが想定されます。そして左下腹部に限局するとなると精巣捻転・潰瘍性大腸炎が考えられます。これらの緊急疾患を除外・診断することを主眼に話を進めましょう。

と言いたいところですが、いきなり腹痛ではなさそうな雰囲気が出てきます。すぐにお分かりの通り、この方は尿路結石ですね。
尿路を思い出していただければ鼠径部にも痛みが放散するのも頷けるかと思います。

あとは通り一辺倒の尿路結石の問診をしてあげれば良いでしょう。