こんにちは、MediE代表のみずきです。
今回はOSCEや日本語診療調査試験のための問診テクニックをお伝えいたします。大事なのは型にハマること。初めから自己流は良くありません。守破離と言われるように、学生や初期研修のうちは「守」が大切になります。どんどん型にハマる勉強しましょう。
型にハマろう
医師の問診は雑談の中から症状を聞き出しているわけではありません。診療科や医師個人によって少しずつ違いはあれど、大きな型があり、その型から外れずに問診が行われています。
まずは型にハマってできるようになってから、少しずつ自分流にアレンジしましょう。OSCEは試験である以上、型の中に当てはまっていることが求められます。
試験本番は、「試験監督によって」とか、「どこどこのブースは難しかった」とかよく言われることがあるかと思います。それは何かしらの事情で型にはまった問診ができないような環境であったのが原因かと思われます。どんな状況下でも同じような型にはまった問診ができるようになることが大事です。
OPQRST
問診の「OPQRST」というものを聞いたことはあるでしょうか?問診の中でまず覚えておかなければならないものですので、できるようになりましょう。
O:onset(発症様式)
→どのように痛みますか?その痛みはどんな時に生じましたか?
P:provocative/palliative(増悪・寛解因子)
→何をしたら治まる、痛みがひどくなるなどありますか?
Q:quality/quantity(症状の性質・ひどさ)
→どのような痛みでしょうか?ズキズキ、ヒリヒリ、鋭い痛み、鈍い痛みなど。また、どれくらい痛むでしょうか?
R:region/radiation(部位,放散痛)
→どの部分が痛みますか?痛い部分を指で指し示すことはできますか?
S:associated symptoms(随伴症状)
→他に気づいた症状はありますか?
T:time course(時間経過)
→その症状が出てからどれくらい経過しましたか?
かきくけこさしすせそ、そして解釈モデル
OPQRSTを聴き終えたら次は既往歴・家族歴,酒タバコなど生活歴の聴取を行います。
いくつか流派はありますが、簡単な「かきくけこさしすせそ」をお伝えいたします。
か:家族歴
→ご家族の中で何かご病気になられている方はいらっしゃいますか?
き:既往歴
→今までに指摘された病気や治療した病気はありますか?
く:薬
→使用している薬やサプリメントはありますか?
け:健康診断
→健康診断で何か指摘されていますか?
こ:海外渡航歴
→最近海外へ行かれましたか?
さ:酒タバコ
→お酒やタバコはやられますか?
し:職業,食事・水分
→ご職業は何をされていますか?、食事や水分は摂れていますか?
す:睡眠
→睡眠はどれくらいとれていますか?
せ:生理(聴取の際は周囲や患者さんに配慮してして聴くようにしてください)
→最後の生理はいつですか?生理周期はいかがですか?
そ:その他(アレルギー・排便・排尿など)
→薬や食べ物でアレルギーはありますか?
解釈モデル
→今の症状について何か心当たりはありますか?どのように思われますか?
最後に
たくさん覚えることがあるように感じますが、要は慣れです。まずはこの型ができてから始まりです。
頑張って身体で覚えましょう。
今後もOSCEに役立つブログを多数更新していますので、参考になさってください。