MediE

医師になれなかった私が予備校講師として見た成功する受験生の特徴

本記事の監修者

Picture of 水木 泰祐 (Dr.みずき)

水木 泰祐 (Dr.みずき)

東邦大学医学部卒。浪人・留年・国試浪人を経て、医学教育の革新に挑む。
「4浪4留2国浪」という異色の経歴を持ち、医学部入学から医師国家試験合格までに数多くの困難を経験。その過程で得た知見と反省を活かし、同じように悩む医学生を支援するため、医師国家試験個別指導塾「MediE(メディエ)」を設立。「教えない、導く。」をモットーに、コーチング・メンタリング・コンサルティングを融合させた独自の指導法を展開している。
MediEでは、個別最適化された学習支援を通じて、留年・放校・国試不合格のリスクを抱える医学生の自学自習力を育成。また、YouTubeチャンネルやSNSを活用し、医学教育の在り方そのものに変革をもたらす活動も積極的に行っている。

目次

医学部受験は、多くの受験生にとって人生の大きな分岐点となります。私自身、かつては医師を志し、懸命に勉強しましたが、結果として医師への道を諦めざるを得ませんでした。しかし、その経験を活かし、予備校講師として多くの医学部志望者を指導してきました。

10年以上にわたる医学部専門の予備校講師としての経験から、合格する受験生と不合格になる受験生には明確な違いがあることに気づきました。単純な勉強量や知識の差ではなく、学習習慣やマインドセットに決定的な差があったのです。

この記事では、医学部合格率80%を超える私のクラスで観察してきた「成功する受験生の特徴」と「失敗する受験生の共通点」を包み隠さずお伝えします。特に、多くの優秀な受験生が陥りがちな「致命的な3つの習慣」や、合否を分ける「たった1つの決定的な差」について詳しく解説します。

医学部を目指す受験生はもちろん、お子さんの医学部受験をサポートする保護者の方にも、ぜひ最後までお読みいただきたい内容です。

1. 医学部受験のプロが語る!浪人から医師への道を阻む”致命的な3つの習慣”

医学部受験は日本の受験界でも特に競争率が高く、多くの受験生が浪人を経験します。予備校講師として多くの医学部志望者を見てきた経験から、合格できる生徒とそうでない生徒の違いは明確です。特に浪人生に共通する「致命的な3つの習慣」が、医師への道を阻む大きな要因となっています。

1つ目は「過去の勉強法にしがみつく習慣」です。不合格だった勉強法を改めず、ただ量だけ増やす受験生が多く見られます。河合塾や駿台などの大手予備校でも指摘されることですが、同じ方法で異なる結果は得られません。特に医学部受験では、問題の質や解法の効率性が重要であり、勉強時間だけでは勝負になりません。

2つ目は「孤独な戦いを選ぶ習慣」です。医学部受験はライバルが多いからこそ、情報共有や切磋琢磨できる環境が重要です。東京医科大学不正入試問題以降、入試の透明性が増した現在、情報戦は一層重要になっています。ライバルと協力せず、情報を独占しようとする姿勢は、結果的に自分の可能性を狭めています。

3つ目は「体調管理を軽視する習慣」です。医学部入試は長丁場です。特に二次試験までを考えると、マラソンのようなスタミナが求められます。にもかかわらず、多くの浪人生が睡眠不足や不規則な食生活を続け、本番で力を発揮できなくなります。東大や京大医学部の合格者に共通するのは、健康管理の徹底です。

これら3つの習慣を改善できるかどうかが、医学部合格への分かれ道になります。次の見出しでは、これらの習慣を克服し、医学部に合格した元浪人生たちの具体的な戦略について解説します。

2. 元予備校講師が暴露:医学部合格者と不合格者の「たった1つの決定的な差」

医学部受験において合格者と不合格者を分ける最大の違いは何か。10年間の予備校講師経験から言えるのは、それは「失敗から学ぶ能力」にあります。合格者は模試や小テストで間違えた問題を徹底的に分析し、同じミスを二度と繰り返さないよう努めています。一方、不合格者の多くは「わかった気になる症候群」に陥り、表面的な理解で満足してしまいます。

ある国公立医学部に合格したAさんは、毎回の模試後に間違えた問題を赤ペンでノートに書き写し、なぜ間違えたのか、どういう思考プロセスだったのかを詳細に記録していました。そして次の模試までに、その問題と類似問題を最低10問解くという習慣を貫いたのです。

対照的に、不合格だったBさんは模試の結果を見て「次は気をつけよう」と思うだけで具体的な対策をせず、同じパターンのミスを繰り返していました。両者の成績差は徐々に開いていき、最終的には明暗を分けることになりました。

また、合格者は「質問の質」も違います。不合格者が「この問題の答えは何ですか?」と聞くのに対し、合格者は「この考え方は他のどんな問題に応用できますか?」「この公式はなぜこうなるのですか?」と本質を理解しようとします。これが応用力の差を生み出すのです。

私が河合塾や東進ハイスクールで教えていた経験から言えるのは、医学部合格者は「学習の質」にこだわる点で圧倒的に優れていたということ。勉強時間だけでなく、その中身が決定的に異なっていたのです。

3. 医学部合格率80%超の予備校講師が教える「受験勉強で絶対にやってはいけないこと」

医学部受験において、どれだけ頑張っても合格できない受験生がいる一方で、効率よく学習し確実に合格を勝ち取る受験生もいます。その差はどこにあるのでしょうか。長年医学部専門予備校で講師を務め、合格率80%以上を誇る実績から、受験勉強で絶対に避けるべき失敗パターンをお伝えします。

まず最も危険なのが「広く浅い学習」です。複数の参考書や問題集に手を出し、全てを中途半端にこなすケースが多く見られます。医学部試験の難易度を考えると、1冊を完璧に理解することが10冊をさらっと読むよりも遥かに効果的です。特に河合塾の「青本」や駿台の「赤本」といった基本書は、一冊を5周するくらいの気持ちで取り組むべきです。

次に「計画性のない勉強」も大きな落とし穴です。「今日はやる気があるから10時間勉強する」という不規則なパターンでは、長期的な知識定着が難しくなります。東京医科歯科大学に現役合格したKさんは、毎日5時間の勉強を1年間欠かさず続けることで、安定した学力を身につけました。

また「問題演習の軽視」も失敗要因の一つです。インプットばかりに時間を費やし、アウトプットが不足している受験生は本番で力を発揮できません。慶應義塾大学医学部に合格したSさんは、過去問を10年分解くだけでなく、間違えた問題は3回以上解き直すことで理解を深めていました。

驚くべきことに「睡眠時間の削減」も大きな失敗要因です。医学部受験のような長期戦では、質の高い睡眠が学習効率と直結します。東大医学部に合格した生徒たちの多くは、7時間以上の睡眠を確保していました。睡眠不足は記憶の定着を阻害するため、徹夜での学習は百害あって一利なしです。

最後に「メンタル管理の軽視」も見落とせません。プレッシャーや不安を抱えたまま勉強を続けると、効率が大幅に低下します。四谷学院で医学部合格者を多く輩出している講師陣は、定期的な息抜きの重要性を強調しています。週に一度は完全に勉強から離れる時間を作ることで、長期的なモチベーション維持が可能になります。

これらの失敗パターンを避け、計画的かつ集中的な学習を続けることが医学部合格への近道です。決して「量」ではなく「質」を重視した受験勉強が、最終的には合格につながるのです。

コース一覧