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マッチングや医学部受験で使える小論文、初めの一歩

目次

医学生のマッチングや医学部受験生で小論文が課されることはよくあります。しかし、あまり対策していなかったり、何をどうすれば良いのか分からないという受験生もいるのではないでしょうか。「小論文なんてどうやって対策すれば良いのか分からない」という方、そんなあなたに向けて記事を書いていきます。

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将来は医師

医学部の入試や病院のマッチングというのは、医療系ではない大学や就活で課される小論文とは異なった対策が必要になってきます。

医学部や医学生のマッチングが他の大学や会社と大きく異なる点、それは大学の入学時点ないし病院への入職の時点で「将来は医師として働く」ということが大前提であるという点です。

小論文を試験科目に課しているということは、少し大げさに聞こえるかもしれませんが「医師としての資質」を小論文で見ようとしているということです。もちろんまだ学生の段階で臨床医でないと分からないようなことや、最先端の研究内容を把握している必要はありません。もちろん小説のように息をのむような文章も必要なければ、あっと驚くようなアイディアも必要ありません。

ちょっと踏み込んだことをいえば、大学や病院の設立理念とあなたの考えがどれほど一致しているか、または今いる学生や職員と一緒に勉強したり仕事をするうえでやっていけるかどうか、というところが見られているわけです。

では「私は医師としての資質がある」と答えるにはどう書けばよいでしょうか。

 

理想の医師像

それは、あなたの「理想の医師像」を明確にしておくこと、これに尽きます。では「理想の医師像」が書けるようになると、どのような良いことがあるのか解説していきます。

 

結論から先に書きますが、この「理想の医師像」をスラスラと書ける・言えるようにしておくことで、様々な小論文のテーマに回答する足掛かりができるようになります。

そうは言われても、どう書けばいいんだよという方もいるかと思います。

小論文の型

ここで少し小論文の型というものを説明しておきます。

小論文は一般的に序論・本論・結論という順番に書いていくことが好ましいとされています。

こと「理想の医師像」を書くにあたっては序論は結論①とも言い換えることができます。

まず序論で「私の理想とする医師像は〇〇です」と言ってしまい、その後に本論で「というのは…」という具合に具体例を挙げていくと良いでしょう。

まず結論を先に言ってしまうことで、読み手である採点官を「ん?どういうことだろうか」と思わせてあげてください。

それでは、これらを踏まえてあなたの「理想の医師像」を書いてみましょう。

まずは40字で

まずは40字で考えてみてください、すごく抽象的で構いませんし、きっちり40字である必要もありません。「大体それくらい」と考えてください、私の場合はかぎカッコを含めて36字です。参考までに私が書いたものをここに記載しておきます。

理想の医師像?
私の理想とする医師像は「すべての患者に最高の医療を提供できる医師」です。(36字)

 

40字の文字数の理由は原稿用紙にあります。一般的な原稿用紙は1枚で400字、小論文の試験もよくあるのが原稿用紙1枚を使って「400字で記述せよ」原稿用紙2枚で「600字で述べよ」であったり「800字で書け」3枚で「1,000字以内に書け」というのが多くあります。

このため、40字や100字が初めに書けていれば、もうその段階で原稿用紙の5%~10%以上が埋まるということになります。原稿用紙が埋まるという時点で少し気が楽になる人もいるでしょう。

〈次回の記事でこの40字と100字で書いたものを使って400字で「理想の医師像」を完成させます。〉

次は100字で

さて、この「私の理想とする医師像は『べての患者に最高の医療を提供できる医師』です。」から100字に膨らませていきましょう。膨らませ方は簡単です「具体的には…」とつなげてみることです。やってみましょう。

理想の医師像?
私の理想とする医師像は「すべての患者に最高の医療を提供できる医師」です。
具体的には…

 

困ってしまいましたか?文章を書きなれている方やディベートが得意な方はこれだけでもう書けてしまうかもしれませんが、もっと深堀りして解説していきます。

「具体的には…」と自分で言っているのですから、「最高の医療を提供できる医師」というのはどういう医師なのか書いてあげる必要があります。

想像してみてください。今まで病院にお世話になったことのある方ばかりだと思いますが、自分が診てもらうならどんな医師が良いですか?自分が患者になったつもりで想像してみましょう。

面白い医師?手術が上手な医師?知識が豊富な医師?よくわからなければまずは箇条書きしてみてください。

青臭いの大歓迎

いろいろありますね、ですが何でも構いません。というのも大学入試や病院のマッチングを受験する受験生というのはほとんどが20代の方です。実際にはもっと年上の方もいると思いますが、採点者はあんまりそんなことは気にしていません。少々青臭いことを言っても大丈夫です。というよりむしろブラックジャックはよろしくの主人公ばりに青臭いことを書いても問題ありません。だって今書いているのは、『理想の』医師像なんですから。(あんまりにも現実的でないことを書いてしまってはダメですが…w)

理想の医師像の完成

私の場合はどう書くか示しておきます。

私の場合は何をするにもコミュニケーションって大事だよなーって何となく思ったので

理想の医師像?
私の理想とする医師像は「すべての患者に最高の医療を提供できる医師」です。(36字)
具体的には、周囲の医療従事者や患者さんとのコミュニケーションを大事にし、「先生に出会えてよかった」と言ってもらえる医師です。(62字;合計36字+62字=98字)

 

となります。自分の今までの経験などでどういう人が付き合いやすい人だったか、どんな医師に憧れたか考えながら書いてみてください。

理由なんてそんなもんで構いません。しかし、この40字と100字はいつでもどこでも書けるようにしておくことが大事です。

これをさらに深堀していくと何文字でも書けるようになりますので、今回は目標の100字を達成したところで終了としますね。

次回はもっと掘り下げて具体的に「理想の医師像」を400字で書いてみます。40字と100字の威力がここで発揮されます。

お楽しみに!

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この記事を書いたのは

っきそ

医師、株式会社YTN代表、医療エンタメ主宰。留年も浪人も経験。会社経営とともにフリーランスの医師国家試験対策講師を行っている。このウェブページではライターとしてだけではなく、寄稿された文章の校正・校閲、編集作業も行い、各方面との連絡調整を行っている。取締役というよりは取り締まられ役。

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@mikkiso981116