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【2026年版】春から研修医になる君へ。これだけは揃えたい!準備物品&手続き完全ガイド

本記事の監修者

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水木 泰祐 (Dr.みずき)

東邦大学医学部卒。浪人・留年・国試浪人を経て、医学教育の革新に挑む。
「4浪4留2国浪」という異色の経歴を持ち、医学部入学から医師国家試験合格までに数多くの困難を経験。その過程で得た知見と反省を活かし、同じように悩む医学生を支援するため、医師国家試験個別指導塾「MediE(メディエ)」を設立。「教えない、導く。」をモットーに、コーチング・メンタリング・コンサルティングを融合させた独自の指導法を展開している。
MediEでは、個別最適化された学習支援を通じて、留年・放校・国試不合格のリスクを抱える医学生の自学自習力を育成。また、YouTubeチャンネルやSNSを活用し、医学教育の在り方そのものに変革をもたらす活動も積極的に行っている。

目次

第120回医師国家試験、本当にお疲れさまでした。

長い医学部生活と過酷な試験勉強を乗り越え、ついに医師としてのスタートラインに立とうとしています。合格発表を待つ今の時期は、解放感と同時に「4月から何を準備すればいいの?」という漠然とした不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、春から初期研修医としてスタートを切るあなたに向けて、「手続き」「仕事道具」「書籍・アプリ」「新生活」の4つのカテゴリーに分けて、本当に必要な準備を網羅的にまとめました。先輩たちのリアルな声も交えながら、「これさえ読めば安心」という完全ガイドをお届けします。

最優先!入職前に済ませるべき「手続き」編

研修が始まってから「あれ、まだやってなかった……」とならないために、事務手続きは早めに片付けておきましょう。特に医籍登録は、研修開始に直結する最重要タスクです。

医籍登録(医師免許申請)

医師として働くためには、厚生労働省の医籍に名前が登録されている必要があります。合格発表後、速やかに手続きを進めましょう。

必要書類ポイント
医師免許申請書厚生労働省所定の用紙。大学で配布済みのことが多い
健康診断書所定の用紙で、発行から1ヵ月以内のもの。入職時の健診とは別物なので注意
住民票の写し(または戸籍抄本)6ヵ月以内に発行。住民票は「本籍あり・マイナンバーなし」で取得
登録済証明書用はがき免許証が届くまでの間、医師資格を証明するもの。速達にしたい場合は+300円分の切手を貼付
収入印紙6万円分登録免許税として必要。郵便局や法務局で購入可能

2024年からは登録済証明書のオンライン発行にも対応しています。「医師等免許登録確認システム」から申請でき、はがきよりも早く受け取れるケースが多いため、併用するのがおすすめです。

2026年(第120回)の医師国家試験合格発表は3月16日(月)です。合格発表当日は保健所が混雑するため、必要書類は事前にすべて揃えておきましょう。

保険医登録

保険診療を行うために必要な登録です。研修病院が手続きを代行してくれる場合がほとんどですが、必要書類の提出を求められることがあるので、病院からの案内を確認しておきましょう。2025年2月からはマイナポータルを使ったオンライン申請にも対応しています。

医師賠償責任保険への加入

万が一の医療事故に備える保険です。「任意」ではありますが、ほぼすべての先輩医師が加入を強く推奨しています。

保険の選択肢特徴年間保険料の目安
日本医師会(A会員)研修医・卒後5年以内かつ30歳以下は割安。補償1億円約15,000円〜
民間医局通常価格から20%OFF。アルバイト先の事故も補償。1事故3億円約30,000円〜
各損害保険会社補償内容を細かくカスタマイズ可能プランにより異なる

研修医のうちは、コストパフォーマンスの高い日本医師会のA会員から始めるのが定番です。

その他の手続きチェックリスト

研修病院からの案内に沿って、以下も忘れずに対応しましょう。

•研修病院への各種書類提出(誓約書、身元保証書、卒業証明書など)

•年金・社会保険の手続き(基本的に病院側が対応)

•銀行口座の開設(給与振込用。指定銀行がある場合も)

•郵便物の転送届(旧住所から新住所へ)

•運転免許証の住所変更

仕事道具編 ── 白衣のポケットに入れるべき必携アイテム

「何を買えばいいかわからない」という声が最も多いのがこのカテゴリーです。ここでは、先輩たちの経験から「本当に使うもの」だけを厳選しました。

ウェア:スクラブと白衣

スクラブは病院支給の場合もありますが、自分用に3〜5枚は持っておくと安心です。色はネイビーやダークグレーなど濃い色が汚れが目立ちにくくおすすめ。ただし、病院指定の色がある場合もあるので、入職のしおりを必ず確認してください。

白衣は最近、動きやすいハーフ丈がトレンドです。初期研修中は血液やインクで汚れることが日常茶飯事なので、最初から高級ブランドに手を出す必要はありません。ナガイレーベンやMIZUNOなど、機能性が高くて手頃な価格帯のもので十分です。

シューズ:足元は最大の投資先

研修医は1日1万歩以上歩くこともザラです。疲れにくく、体液汚染から足を守れるシューズを選びましょう。穴あきタイプのクロックスは、針刺し事故や血液付着のリスクがあるため避けてください。「穴なしタイプ」のクロックスか、ナースシューズ、軽量スニーカーがおすすめです。

ポケットの中身:5つの必携アイテム

アイテム選び方のポイント
ペンライト瞳孔計付き・ソフトLED・ノック式が理想。スマホのライトは光量が強すぎて患者さんの目を傷めるリスクがあり、プロとしてNGです
ナースハサミテープや包帯のカットに毎日使います。フッ素加工でテープがくっつきにくいものが便利
印鑑(シャチハタ)処方箋や書類への押印に必須。キャップレスタイプだと片手で押せてスムーズ
ボールペンジェットストリーム4&1が定番中の定番。印鑑付きネームペンも人気
時計脈拍測定や点滴の滴下速度確認に秒針は必須。ナースウォッチ、チープカシオ、Apple Watchなどお好みで

聴診器:焦って買わなくてOK

「リットマンのカーディオロジーIVを買うべき?」と悩む方が多いですが、病院から貸与・支給されるケースも少なくありません。まずは研修先に確認してから購入を検討しましょう。自分で買う場合は、リットマン クラシックIIIが価格と性能のバランスが良く、初期研修医に人気です。

書籍・アプリ編 ── 当直初日に困らないための「三種の神器」

研修が始まると、勉強する時間は想像以上に限られます。「あれもこれも」と買い込むより、本当に使う定番を厳選して手元に置いておくのが正解です。

おすすめ書籍3選

書籍名おすすめの理由
内科レジデントの鉄則 第4版内科ローテの基本がこの1冊に凝縮。「まず何をすべきか」が明確に書かれており、当直中にサッと引ける
感染症プラチナマニュアル Ver.9 2025-2026抗菌薬の選択に迷ったらこれ。ポケットサイズで持ち運びやすく、研修医の定番
当直ハンドブック』(最新版)当直で遭遇する症候への初期対応が網羅的にまとめられた”黒本”。毎年アップデートされるのも安心

入れておきたいアプリ

HOKUTOは、ガイドラインの検索やUpToDateへのアクセス、薬剤情報の確認がワンストップでできる臨床支援アプリです。研修医の間では「これなしでは当直を乗り切れない」という声も。無料で使える機能が充実しているので、まずはダウンロードしておきましょう。

UpToDateは世界標準のエビデンスデータベースです。病院で契約している場合は無料で使えますが、個人購読する場合はHOKUTO経由で研修医割引(18%OFF)が適用されます。

その他、mediLink(国試の知識を復習できる)や今日の治療薬アプリ(薬の用量をすぐ調べられる)も、入れておくと便利です。

新生活編 ── 引越し・生活の立ち上げで後悔しないコツ

研修医生活は、仕事だけでなく「生活基盤」の安定が心身の健康を左右します。引越しや新生活の準備も、計画的に進めましょう。

住まい選びのポイント

最も重視すべきは病院からの距離です。当直明けにフラフラの状態で長時間の通勤は体力的にも精神的にもキツいので、可能であれば徒歩・自転車圏内が理想。病院の寮がある場合は、まず寮を検討するのが最もコスパが良い選択肢です。

QOLを上げる新生活アイテム

忙しい研修医生活で「買ってよかった」と評判の高いアイテムを紹介します。

アイテムなぜ研修医に刺さるのか
ドラム式洗濯乾燥機当直続きで洗濯物を干す時間がない。乾燥まで全自動は最大の時短
ScanSnap(スキャナー)勉強会の資料や教科書をPDF化してiPadに集約。荷物が激減する
良い枕・マットレス当直明けの睡眠の質が翌日のパフォーマンスに直結する
電子レンジ調理器具自炊する余裕がない日でも、最低限の栄養を摂れる

お金まわりの準備

研修医の給与は病院によって大きく異なりますが、初任給が振り込まれるのは4月下旬〜5月になることが多いです。引越し費用や初期費用で出費がかさむ時期なので、生活費1〜2ヵ月分の貯蓄は確保しておきましょう。クレジットカードは学生のうちに作っておくのがスムーズです。

先輩研修医の「買ってよかった/要らなかった」リアルな声

買ってよかった!

「リストバンド型メモ帳。手が塞がっていても手首にメモできるので、回診中の指示を忘れない。地味だけど最強のアイテムでした」(内科ローテ中の1年目)

買ってよかった!

「Bluetoothキーボード。病棟のPCが空いていない時、iPadでカルテの下書きができる。タイピング速度が段違いに上がりました」(外科ローテ中の1年目)

正直、要らなかった……

「高級ブランドの白衣。初日にオペ室で血がついて、泣きそうになりました。2年目以降に買えばよかった」(2年目研修医)

正直、要らなかった……

「大量の医学書。結局、当直中に開くのは2〜3冊だけ。最初は最低限にして、ローテ先で必要になったら買い足すのが正解です」(2年目研修医)

まとめ

春から研修医になるあなたへ。準備すべきことは多いように見えますが、優先順位をつければ意外とシンプルです。

最優先でやるべきこと:医籍登録の書類準備、医師賠償責任保険の加入検討、研修病院への書類提出

入職前に揃えたいもの:スクラブ・白衣・シューズ、ペンライト・印鑑・ボールペン、定番の医学書2〜3冊とHOKUTOアプリ

焦らなくていいもの:聴診器(病院支給の可能性あり)、高級白衣、大量の参考書

4月からの研修生活は、間違いなく大変です。でも、それ以上に学びと成長に満ちた、かけがえのない2年間になります。準備を万全にして、自信を持って最高のスタートダッシュを切ってください。

あなたの研修医生活を、心から応援しています。

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