休職までの流れ
職場から強制的に休職を言い渡される
私は診断書を握り潰してから8か月間無理やり働き続けたものの、やはり身体は限界で、たっぷりあった有給も夏休みも全く遊びに使うことなく体調不良で使い果たし、さらに欠勤を重ね、とうとう職場から呼び出されて「面談」を行うことになります。
メンツは院長、臨床研修担当の偉い先生、臨床研修担当の事務の人、職場のカウンセラー、そして私。
だいたい初期研修医が休職する前にはこのような「面談」が行われることが多いようです。
この「面談」は12月から3月まで繰り返し行われましたが、いつも職場が休職を勧め、私が経済面から拒否するという流れでした。
が、ついに3月上旬、半ば強制的に休職に入ることが決定し、私は2020年3月6日、研修を休止することになります。
一般的には完全に休職に入る前に、勤務日数や時間を減らしたり研修医室に通うだけの時期があったりと段階を踏むことが多いらしいのですが、うちは「フルで働けないなら休職!」の一点張りだったのでいきなり全く行かないことになりました。
実際に休んでいる間のお金はどうなるのか?
私の場合…
家庭の事情もあり情をかけてくれたのか、職場が給料は出すと言ってくれましたが、一般的には休職中はお給料は出ないことが多いようです。ここは病院の就業規則によって違うので事前に確認しておくといいでしょう。
しかしその後、親が私に無断で職場に凸して勝手に給料の支払いを辞退するという事件が起きました。
なので今の生活費は親が毎月私の口座に振り込むお金です。給料より少ないです。
休職中に貰えるお金①:傷病手当金
健康保険に入っている場合(研修医はみんな最初に入らされると思います)、「勤務以外が原因の病気」に対して支給される制度です。
申請条件は労働できない状態が4日以上続くこと、その間給与を支払われていないことで、支給額は給料の約2/3となります。この「給料」にはボーナスは含めませんが、その他全ての手当てを含めるので、大体手取りの2/3がもらえると思っていいです。
これは毎月申請して毎月貰えますが、休職期間が1年半を超えると貰えなくなってしまうので注意してください。
申請方法としては用紙を健康保険組合に提出します。用紙は全国健康保険協会のページからダウンロードできます。
提出は職場経由で行うのが一般的なので、1枚目と2枚目を自分で記入し、4枚目を通っている病院の主治医に記入してもらってから、職場に提出すると申請してくれると思います。
私は今回は元いた病院に戻るつもりなこともあり、自分の病気の原因が「勤務が原因ではない」としており、この傷病手当金制度の対象に当てはまるので申請しました。
注意点としては、申請してから振り込みまで1ヵ月以上かかることもあるということです。休職してすぐ貰う気で計算していると死ぬのである程度貯蓄はしておきましょう。
休職中に貰えるお金②:休業補償給付
労災保険から給付されるお金で、こちらは「勤務が原因の病気」に対して支払われます。
これは事業主も支払わなくてはならないため、明らかなブラック労働やパワハラなどがあった場合、職場と争ってでも高い金額を得たい場合に申請するといいと思います。
しかし、精神疾患の場合は労災の認定率が低く、不支給となってしまう確率も高いことは頭に入れておいてください。
給付の条件は労働できない状態であること、給料が出ていないことで、支給額は給料の80%です。傷病手当金の場合と同じように、ボーナスなどは除外して計算します。
こちらは支給の期限は2年までと、少し長くなっています。
手続きとしてはここ(厚労省HP)から書類をダウンロードして、労働基準監督署に提出します。
こちらも自分で書く欄以外に、主治医と職場に記入してもらう所があります。休職が長期に渡る時は、毎月申請するのが一般的なようです。
休職後の生活
1ヵ月間の空白
せっかく休職したので、旅行に行ったり平日昼間に遊んだりカフェでダラダラしたり…などという優雅なことができればよかったのですが、そんな体力があれば休職に至っていません。
何せ毎日常にマラソン直後レベルの疲労感が付き纏う状態ですから、一日中ベッドに横たわって、誇張じゃなく文字通り一日一回程度の食事とトイレ以外は微動だにしない生活をしていました。外出や趣味はもちろんのこと、お風呂も歯磨きも着替えもせずに1日が過ぎることがザラです。
この生活を普通の人が続けたら逆に退屈で気が狂うと思うのですが、全く退屈とか暇とかいう感情が浮かんでこなくて、何かをしたいと思うことも全然なくて、あぁ自分めちゃくちゃヤバいんだなあと改めて思いました。
この植物人間一歩手前のような状態をしばらく続け、初めて「暇だな。何かするか」という気が湧いてきたのが1ヵ月経った頃で、ここで脳がやっと正常に働き始め、将来のことを考え始めます。
もう二度とニートにはなりたくないと思って必死にやってきたのに、19歳の頃と同じ引きこもりニートになってしまった自分…
ここからどう復活すればいいのか。
迷走の日々が始まります。
この記事を書いたのは
ハイポの極みゆるふわ研修医。初期臨床研修医中断に関しての記事を書いている。文章からはゆるふわに研修を修了するためは努力を惜しまないという気概すら感じさせる。
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