今まで公開したまとめ記事:
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これは、大学病院で初期臨床研修医として働き始めたものの半年で休職、そして退職し初期臨床研修を中断した私の経緯とその後再開に向けてどのように生きたかを紹介していくブログである。
今回は、初期臨床研修を中断した私が「初期臨床研修を中断する前にやっておいてよかった・やっておけばよかったと思ったこと」について記事にした。
「初期臨床研修中断前に”するべき・やらなければいけない”こと」についてはこちらの記事
今現在臨床研修を中断しようか悩んでいる研修医やこれからそうなるかもしれない人たちに是非読んでいただきたい。
自分と向き合う
「臨床研修中断しようかな…」この気持ちはどの研修医にも沸き上がりうるものだ。その理由は何だろうか。忙しすぎるから?人間関係が上手くいかないから?
重いものから軽いものまでどんな理由もありうる。そしてそれぞれに対して研修医の感じ方も違ってくるだろう。重度の適応障害やうつ病の診断を受けた場合や体調不良に関しては、主観や周りの意見にかかわらず迷わず臨床研修を休む、そして今の環境から離れるということを実行しなければならない。
しかしそうでない場合、突発的に臨床研修を中断してしまって本当にいいだろうか。中断しなければよかった、と後悔することになるかもしれない。
そこでまずは、しっかり自分と向き合ってみてほしい。
自分が臨床研修を中断したい理由は何なのか、それは中断しないと解決しないことなのか、今後どうするか見通しは立つか、今一度よく考えたほうがいいと思う。
臨床研修再開先病院
臨床研修を中断したら同じ病院で臨床研修を再開する、別の病院で臨床研修を再開する、もしくは臨床研修を終わらせず未修了のまま、どれかを選択することになる。
別の病院で臨床研修再開するとしたらどの病院で再開するのか、ある程度目処を立てておいた方が良い。
ネット上で臨床研修中断後の再開受け入れ病院を探しても有益な情報は少ないが、医師国家試験予備校MECさんが臨床研修中断後の再開受け入れ病院に関していくつか候補をくれるので電話をするとよい。
事情を説明し臨床研修再開受け入れ病院を紹介して欲しいと伝えると、どのような病院がよいかと条件を聞かれ病院の候補をもらえる。私はMECさんが候補に挙げてくれた中から、行きたいと思った病院に連絡をした。
健康保険
臨床研修を中断したい意思を職場に伝えると「そうですか、我々としても特に異論はないです」と言ってあっさり認められた。
「では、保険証を返してください」
突然そんなことを言われ焦ってしまった。
今思うと当然なのだが、退職した時点で社会保険は適用されなくなるので職場からもらった保険証は返却しなくてはならないのだ。
社会保険の任意継続もできる(詳しくはこちら)ようなので、臨床研修中断前にどの健康保険が良いか確認しておくとよいだろう。当時の私は社会保険の任意継続ができることを知らず、以前勤務していた病院を退職した後は国民健康保険に加入した。
中断中の生活
臨床研修を中断した後どのように生活するか。先述の通りまずは休養が大事だと思うが、その後の収入源はどうするのか、家族は援助してくれるのか、臨床研修再開の日程はどうするのかなどはある程度見えている方がいいだろう。
私は実家には頼らずに再開までの間に仕事をすることにした。どんな仕事をしたか、どのように仕事を見つけたのかについては他の記事で紹介する。
厚生局に相談
※いてもたってもいられなくなった私が無駄な行動力を発揮してしまっただけで、必ずしも厚生局に相談しなくてもよいと思う。ただ臨床研修制度に関する疑問が解消され、かなり有用な情報が得られた。
私は初期臨床研修制度についてわからないこと、不安なことがいくつかあった。厚生労働省のホームページを改めて見ると
とあった。
すぐに厚生局に電話をし、翌日県境を超えて厚生局まで出向いた。
気になっていたことを色々質問したところ、厚生局職員の方がわかりやすく答えてくれた(詳しい内容は今後他のまとめ記事で紹介する)。
臨床研修中断に関して、どうしたらいいかわからなくて埒が明かない時や自分の力だけではどうにもならなそうなとき(病院に引き留められて中断させてもらえない、など)は大いに厚生局を頼るべきだと実感した。
まとめ
今回は、やらなければいけないというほどではないが「初期臨床研修を中断する前にやっておきたいこと」について記事にした。
今はいっぱいいっぱいで先のことなんて考えられない…という気持ちもわかるが、備えあれば憂いなし、ある程度は先が見えていたほうが安心だ。いざという時に慌てないように是非参考にしてほしい。
この記事を書いたのは
医師。医師国家試験112回不合格、113回合格。医療エンタメトップライター、編集もこなしエンジニアとしても活躍。国試合格後、喜び勇んで初期臨床研修を始めるも半年で研修中断。そんな中折れ研修医がこれからどう生きていくのか臨場感をもってお届けする。臨床研修医を中断するにはどうすればよいのか、そして再開するにはどうすればよいのかを伝える。