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マッチング、13人に1人はアンマッチ…結果を見る前に準備しておく5つのこと

本記事の監修者

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水木 泰祐 (Dr.みずき)

東邦大学医学部卒。浪人・留年・国試浪人を経て、医学教育の革新に挑む。
「4浪4留2国浪」という異色の経歴を持ち、医学部入学から医師国家試験合格までに数多くの困難を経験。その過程で得た知見と反省を活かし、同じように悩む医学生を支援するため、医師国家試験個別指導塾「MediE(メディエ)」を設立。「教えない、導く。」をモットーに、コーチング・メンタリング・コンサルティングを融合させた独自の指導法を展開している。
MediEでは、個別最適化された学習支援を通じて、留年・放校・国試不合格のリスクを抱える医学生の自学自習力を育成。また、YouTubeチャンネルやSNSを活用し、医学教育の在り方そのものに変革をもたらす活動も積極的に行っている。

目次

こんにちは。医学部進級・医師国家試験対策の個別指導塾 MediE(メディエ) です。

2026年度の医師臨床研修マッチングは、10月22日(木)14時に組み合わせ結果が発表されます。6年生にとっては、夏から続いた病院見学と採用試験の答えが出る日です。

この記事は、結果を見る前に読んでおいてほしい記事です。マッチした人には関係のない話に見えるかもしれません。ただ、昨年の数字を見ると、希望順位を登録した人のうち、第1希望にマッチしたのは6割でした。残りの4割は、第1希望以外にマッチしたか、どこにもマッチしなかった人です。結果を見てから考え始めるのと、見る前に動き方を知っているのとでは、22日の午後の過ごし方が変わります。

アンマッチは、13人に1人に起きている

まず数字を見ておきます。昨年(令和7年度)のマッチングでは、希望順位を登録した参加者が9,651名、そのうちマッチした人が8,910名でした。マッチ率は92.3%です。

裏返すと、741名、およそ13人に1人がアンマッチでした。1つの学年が100人なら、7〜8人はどこにもマッチしなかった計算になります。珍しいことではなく、毎年、必ず一定数の人に起きていることです。

第1希望でマッチした人の割合は60.6%で、前年の62.5%から下がっています。参加者が希望順位表に登録したプログラム数の平均は5.22で、前年の4.62から増えました。多くの病院を登録する人が増えている一方で、第1希望が通る割合は下がっている。これが今の全体像です。

アンマッチになる理由は人それぞれですが、能力や人柄で決まるわけではありません。登録した病院の数が少なかった、人気の集中する病院ばかりを並べた、面接の相性が合わなかった。原因の振り返りは、あとで落ち着いてからで十分です。22日の時点で必要なのは、原因分析ではなく次の一手です。

22日14時、まず何を見るか

結果は、医師臨床研修マッチング協議会のウェブページで、参加者本人が確認します。自分がどのプログラムにマッチしたか、またはマッチしなかったかが表示されます。

同じタイミングで、研修プログラムごとの募集定員、マッチ者数、空席数も公表されます。アンマッチだった人にとって、この一覧が次の行動の出発点になります。どの病院に、どのプログラムに、何人分の空きがあるのかが、発表と同時にわかるからです。

結果を見るときは、一人で見るより、連絡を取りやすい場所で見ることをすすめます。アンマッチだった場合、その日のうちに大学の担当窓口へ連絡することになるからです。

アンマッチだった日の動き方

アンマッチだった場合、やることは3つです。順番も決まっています。

1. 大学の卒後臨床研修センター(学務)に連絡する

最初に連絡するのは、病院ではなく大学です。多くの大学では、アンマッチになった学生を把握し、空席のある病院の情報を集めて紹介する体制を持っています。大学病院自体に空席があれば、そこで受け入れるケースも少なくありません。自分一人で病院を探し始める前に、大学がどこまで支援してくれるのかを確認してください。

2. 空席のあるプログラムを一覧で確認する

協議会が公表する空席情報をもとに、候補を書き出します。このとき、夏の見学や採用試験で接点のあった病院が空席を出していないかを先に確認してください。顔を知られている病院は、連絡したときの話が早く進みます。

接点のない病院を候補に入れるときは、地域、プログラムの種類、空席数を見ます。空席が1〜2名のプログラムは、連絡が集中すればすぐに埋まります。空席数の多いプログラムは、研修の内容を確認したうえで、現実的な候補として残しておきます。

3. 候補の病院に、その日のうちに連絡する

二次募集は、マッチングのシステムを使いません。各病院が個別に募集し、個別に選考します。募集の期間も方法も病院ごとに違い、定員に達した時点で締め切る病院がほとんどです。つまり、同じ病院を考えているアンマッチの人が全国にいて、連絡の早い順に話が進んでいきます。

電話かメールで、二次募集の有無と応募方法を問い合わせます。病院の研修担当(臨床研修センター、総務、人事など)に、氏名、大学、連絡先、面接を希望する旨を伝えれば十分です。この段階で完璧な志望動機は必要ありません。

二次募集の実際:和歌山県立医科大学附属病院の例

二次募集がどのように行われるか、公開されている要項を一つ見てみます。和歌山県立医科大学附属病院の令和8年度採用の二次募集では、応募資格を「令和7年度のマッチングでアンマッチだった人(登録をしなかった人を含む)」とし、選考は面接のみ、応募は締切日まで、ただし定員に達した時点で終了、という形でした。応募書類は、願書、写真付きの履歴書、卒業見込証明書または卒業証明書、成績証明書です。

ここから読み取れることが2つあります。一つは、選考が面接中心で、書類は少ないこと。もう一つは、締切日より前に定員で終わることです。病院によって細部は違いますが、履歴書、卒業見込証明書、成績証明書の3点はほぼ共通して求められます。アンマッチの可能性が少しでもあると思う人は、22日より前に成績証明書と卒業見込証明書を1通ずつ取っておくと、連絡した翌日に動けます。

マッチングと二次募集では、考え方を切り替える

マッチングは「行きたい順」に並べる仕組みでした。二次募集は違います。「行ける場所の中から、2年間を過ごす場所を選ぶ」という考え方に切り替える必要があります。

この切り替えがうまくいかない人は、空席のある病院を見ても「ここは考えていなかった」と候補から外し続け、気づいたときには空席が減っています。初期研修の2年間は、医師としての基礎を作る期間であって、その先のキャリアを固定するものではありません。専門研修は初期研修の病院とは別に選べますし、初期研修の病院で何を学ぶかは、どの病院でも自分の動き方で変わります。

地域や病院の規模について、譲れる条件と譲れない条件を、結果発表の前に一度書き出しておいてください。当日に考えると、どうしても視野が狭くなります。

第1希望以外にマッチした人へ

アンマッチではないけれど、第1希望ではなかった、という人は毎年3割前後います。この場合、覚えておいてほしいことが一つあります。マッチングの結果には、参加者と病院の双方が従うことが前提になっているということです。マッチしたあとに辞退して別の病院を探す、という動きは、その病院に空席を生み、ほかの学生や病院に影響を与えます。事情があれば大学に相談するべきですが、「第2希望だったから」という理由で動く話ではありません。

第2希望、第3希望の病院は、自分が「ここでもよい」と判断して登録した病院です。登録したときの理由を思い出してください。マッチした病院で何ができるかは、入ってからの自分で決まります。

国試の勉強を止めない

アンマッチへの対応で、いちばん避けたいのは、勉強が完全に止まることです。二次募集で研修先が決まっても、第121回医師国家試験に合格しなければ研修は始まりません。試験は2027年2月6日・7日。10月22日の時点で、残りは107日です。

病院探しと勉強を両立させるには、病院に関する作業を1日の中の決まった時間に閉じ込めるのが現実的です。たとえば午前中の2時間を連絡と書類の時間にして、午後は普段どおり問題を解く。病院からの返事を待つ時間に過去問を解く。1週間も経てば、連絡すべき病院は一通り当たり終わり、あとは面接の日程を待つだけになります。

加えて、11月2日から30日までは国試の出願期間です。二次募集の面接と、出願書類の準備が同じ時期に重なります。出願に必要な写真、収入印紙、返信用封筒は、願書が届く前に用意できます。22日より前に出願の準備を済ませておけば、アンマッチだった場合でも、11月は二次募集と勉強に集中できます。

結果発表の前にできること

22日までにやっておくとよいことを、まとめておきます。

成績証明書と卒業見込証明書を1通ずつ取っておく。譲れる条件と譲れない条件を書き出しておく。大学の卒後臨床研修センターの連絡先を確認しておく。夏に見学や試験を受けた病院のリストを手元に出しておく。国試の出願書類を準備しておく。

どれも、マッチしていれば使わずに済むものばかりです。それでも、やっておいた人とやっていない人では、アンマッチだった日の午後の動きがまったく違います。準備は、結果を見る前にしかできません。

なお、二次募集の具体的な流れや応募条件は病院ごとに違います。この記事で挙げた数字は厚生労働省が公表した令和7年度研修医マッチングの結果にもとづくもので、今年の結果は10月22日に公表されます。

よくある質問

Q. 2026年度の医師臨床研修マッチングの結果発表はいつですか?

2026年10月22日(木)14時です。医師臨床研修マッチング協議会のウェブページで、参加者本人が自分の結果を確認します。同時に、研修プログラムごとの募集定員、マッチ者数、空席数が公表されます。

Q. アンマッチになる人はどれくらいいますか?

令和7年度のマッチングでは、希望順位を登録した9,651名のうちマッチした人は8,910名で、マッチ率は92.3%でした。741名、およそ13人に1人がアンマッチでした。

Q. 第1希望にマッチする人はどれくらいいますか?

令和7年度は、マッチした人のうち第1希望でマッチした割合が60.6%でした。前年度の62.5%から下がっています。

Q. アンマッチだった場合、最初に何をすればよいですか?

まず所属大学の卒後臨床研修センターや学務に連絡してください。多くの大学は、アンマッチになった学生の支援体制を持っています。そのうえで、協議会が公表する空席情報をもとに候補の病院を書き出し、その日のうちに病院へ連絡します。

Q. 二次募集はマッチングのシステムで行われますか?

いいえ。二次募集は各病院が個別に募集し、個別に選考します。募集期間や選考方法は病院ごとに異なり、定員に達した時点で締め切る病院がほとんどです。

Q. 二次募集ではどんな書類が必要ですか?

病院によって異なりますが、履歴書、卒業見込証明書または卒業証明書、成績証明書を求める病院が多いです。アンマッチの可能性がある人は、結果発表の前に成績証明書と卒業見込証明書を取っておくと、すぐに動けます。

Q. 第2希望の病院にマッチしました。辞退して別の病院を探せますか?

マッチングの結果には、参加者と病院の双方が従うことが前提になっています。辞退はその病院に空席を生み、ほかの学生や病院に影響するため、よほどの事情がない限り避けるべきです。事情がある場合は、まず大学に相談してください。

Q. アンマッチの対応中、国試の勉強はどうすればよいですか?

病院への連絡や書類の準備は1日の中の決まった時間に行い、それ以外は普段どおり勉強を続けてください。二次募集で研修先が決まっても、第121回医師国家試験(2027年2月6日・7日)に合格しなければ研修は始まりません。

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